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登場人物の名前

 このブログに置いてある小説をいくつか読んでいただいた方はおわかりだと思いますが、わたしは、登場人物に名前をつけるのが、とても苦手です。タイトルをつけるのも苦手なのですが、登場人物の名前は、もっと苦手です。
 タイトルは未定でも書き進めることはできますが、登場人物の名前が未定のまま書くのは難しいです。取りあえず、仮の名前で書いておいて、決まったら一括変換かける、という手もありますが、名前と言っても、苗字だけ、名前だけ、姓名、愛称、蔑称といろんな呼び方がありますので、単純には行きません。
 名前なんて、適当でいいと思うこともありますが、適当な名前をつけて、同姓同名の人がいたら気を悪くするんじゃないかと思ってしまいますので、気を遣います。実際、知人と同じ名前の登場人物が出てくる話を読むと、その知人のイメージを引きずっちゃって、話に入り込めないこともあります。
 かと言って、西澤保彦の小説みたいに、ありそうもない名前ばかりにするのも、話が嘘くさくなっちゃって、どうかと思います。もっとも、西澤保彦のように、突飛な設定の話の場合は、嘘くさい方がいいのかもしれませんが。

 ということで、わたしの小説では、極力名前はつけないで済ませよう、ということで書いています。
 『xxxy』では、女性陣2人は名前がついてますが、男性陣にはついてません。
 『反転』の登場人物には名前をつけましたが、全員カタカナにしました。それも、ユーイチとかタクローというように、なるべく「ー」を入れて、本来のカナ表記とは違うようにしてあります。
 『ヒロシの愛したシキ』は、アイディアの時点で名前は決まっているわけですが、これもカタカナにしてあります。ヒロシとシキ以外――例えば、妹――には名前はありません。
 『専属メイド製造機』に出てくる名前も、主人公が適当につけた名前ですから、本名ではありません。
 で、以上の作品の中で、誰にも、苗字はついていません(たぶん)。
 苗字がなければ、「同姓同名」にはなりえないのです。ということなのでしょう、きっと。意識してはいませんでしたが。

 で、今度の『呪遣いの妻』ですが、文庫本2、3冊分という大長編なのに、なんと、誰1人として名前がついていません。
 おれ、妻、小娘――。
 この後、いろいろ出てきますが、名前がある人は1人も出てきません。我ながら、これは凄いと思います。
 元々、そんなに長い話になる予定ではなかったので、「名前なし」で始めたのですが、当初の予定に反して、とんでもなく長くなってしまいました。こんなに長い小説なのに、名前がないのは、いくらなんでも読みづらいのではないかと心配したのですが、いろいろいただいた感想の中に「登場人物に名前がついてなくて読みづらかった」というようなものはありませんでした。案外、名前なしでもいけるものなのかもしれません。
 ただ、さすがに、秘書はどうしようかと思いました。お話の都合上、秘書が4人ぐらいは必要だろうと思いましたが、秘書室長と副室長はともかく、残りの2人をどう呼んだらいいのか、悩みました。「一番若い秘書」はともかく、「2番目に若い秘書」ってのはさすがに苦しいなと自分でも思いましたので、彼女はあまり活躍しませんでした。

 実際に書いてみて、思ったのですが、名前をつけないって、結構いい方法です。
 わたしのような素人が小説を書く上で、気をつけていることは、「難しいことはやらない」ということです。技術はないんだから、難しいことに挑戦しても、返り討ちに遭うだけ。なるべく簡単なことだけで作ってしまうようにしています。音楽で言えば、コード3つだけで作曲するような感じでしょうか。間違っても、Fなんて難しいコードは使ってはいけません。
 というわけで、登場人物は、なるべく少ない方がいいわけです。素人が登場人物の多い小説書いても、誰がだれだかわからなくなるだけです。極論を言えば、登場人物2人でなんとか書けないかと思っています。
 登場人物に名前付けずに「妻」とか「小娘」という「属性」で呼ぶようにすると、もう同じ属性の人は出せませんから、無意識のうちに、登場人物を減らそうと思います。お話の都合上、どうしても新たな登場人物を出さないといけない場合でも、なるべく違う属性を与えることになりますので(そうしないとその人物をどう呼んでいいかわからなくなります)、登場人物の特徴付けが容易になります。
 これはちょっとした発見でした。

テーマ : 雑記 - ジャンル : 小説・文学

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