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会話の話

 なるべく難しい技法は使わないようにしようということで書いているわたしの小説ですが、その観点から心掛けていることの1つに「同時に3人以上の人物を出さない」ということがあります。
 落語という古典芸能がありますが、あれで一番凄いと思うのは、1人の人間が右向いたり左向いたりしながら話しているだけなのに、ちゃんと2人で会話しているように見えるというところです。もちろん、演者の技術というのもあるわけですが、素人が見よう見真似でやっても、それなりに会話しているように見えますから、技法として優れているということなのでしょう。
 小説も、「」でくくって、適当に台詞を入れていけば、なんとなく2人で会話しているような文章が書けます。
 ところが、登場人物が3人になると、途端に難易度が上がります。落語の場合、演者が右を見ているか左を見ているかによって、人物を演じ分けているわけですから、3人いると、右左だけでは人物を区別することができません。プロはそれでも演じ分けますが、これは素人には無理でしょう。
 実際、落語では3人の人物が好き勝手に会話するような場面はあまりなくて、3人以上の場面では、議長役の人を置いて、その人と残りの人との会話というケースが多いようです。

 3人以上の会話が難しいというのは、小説の場合でも同じで、わたしは、できる限り3人以上の会話というのにならないように心掛けています。

「○○○」とAは言った。
「×××」とBは言った。
「△△△」とCは言った。

 と書けば、できることはできるのですが、「できる」ということと「理解してもらえる」というのは全く別です。3人が言いたいことを勝手に言っているだけではなくて、あくまで会話ですから、AはBに向けて発言し、BはA、Cの2人に向けて言い、Cは独り言を言った、というように、3人の会話は2人での会話に比べて、格段にバリエーションが増えます。
 このあたりをちゃんと設定して、それを読者に伝えていくなんて技術は、わたしにはありません。ですから、なるべく3人以上の場面は作らないようにしていますし、そういう場面の必要があっても、3人を同時に喋らせたりしないように心掛けています。
 『呪遣いの妻 02』で4人の秘書が喋り捲るというシーンがあるのですが、こんなのちゃんと設定して計算して描いてたら、頭がおかしくなりそうでしたので、もう誰が喋っているかなんてわからなくていいから、台詞だけ並べ立てようということで、あんな形になりました。
 ただでさえ、登場人物に名前を付けていないので、「と○○は言った」とは書きづらいんですよね。

テーマ : 雑記 - ジャンル : 小説・文学

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